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2006年4月14日 (金)

「いれる」

 前回の「とる」もそうだが、「いれる」にもいろいろあって、苦い経験がある。
 お茶の本をつくったときのこと。お茶は「淹れる」と書きたいところだが、これは常用漢字ではない。頻繁に出てくる文字なので、ルビをふるのもうるさい。最初のひとつだけ、というわけにもいかないし。ひらがなの表記も考えたが、茶の抽出以外の「入れる」、たとえば「急須に茶葉を入れる」「茶筒に入れておく」などは通常の漢字表記となる。結局、常用漢字表記を基準として「入れる」とした。
 後日、別の本の監修者に「お茶を「入れる」はないよね」と笑われた。お茶という液体の塊を、器に突っこむようなイメージだったそうだ。私としても痛いところをつかれた。たしかに、ちょっと不格好だと自覚していたから。
 さいわい、その本は改訂版をだす機会を与えられた。「入れる」をすべて「いれる」にかえたのは言うまでもない。

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