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2009年1月 1日 (木)

横道まわりみち ~第206回:荒川線ぶらぶら途中下車~(1)~

◎東京時間旅行『荷風!』Vol,19(定価880円税込)2009年1月26日発売!
★特集:江戸を旅する 江戸“美人画”考 荷風にとっての江戸情緒など
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横道まわりみち ~第206回:荒川線ぶらぶら途中下車~(1)~]

20090101hm

チンチン、と発車の合図が鳴る。
早稲田~三ノ輪橋まで12,2kmの距離を約50分かけて走る、都電荒川線。
個人的にお世話になったのはいつだったろう。そういえば、数ヶ月間、神田川近くの印刷所で校正の仕事をしたときのこと。そのときに大塚駅前から学習院下まで通勤の足として使ったことがあった。晴れた日は自転車で行っていたから、それは雨の日の楽しみで、JR線との乗換えが可能で比較的乗降客も多い大塚駅から荒川線に乗り込むと、何となく贅沢というか、落ち着いた心持ちになって、車窓の雨粒の向こうにかすむ町並みを眺めたのを思い出す。

荒川線の前身、王子電気軌道(株)が設立されたのは明治も終わりのころ。明治44年(1911)の大塚~飛鳥山間の大塚線開通にはじまるとなると、あと2年で100歳を迎える。昭和30年代からのモータリゼーションの波で次々と他の路線が廃止されても、これだけは残った。何とか無事に百歳の誕生日を迎えほしいものです。
かつて東京の端っこを走る「郊外電車」と言われ、今でも、もう一度ゆっくり地図を見ても、うーんやっぱり郊外電車かな。それでも、高度経済成長時代以降、水ぶくれのように膨らみ、今となってはぺしゃんとしてしまった、里山切り開いていきなり造ったところとは違い、古くから人びとが住み、じわじわっとその根を地中深くに広げてきたところ。
そんな東京の、由緒正しき郊外を、行きつ戻りつしながら、じっくり旅してみましょうか。

(文・写真/堀径世)

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