« 横道まわりみち ~第142回:富士塚を巡る(30) | トップページ | 横道まわりみち ~第143回:富士塚を巡る(31) »

2008年4月14日 (月)

勝手に「トトロの里」を探す

 映画「となりのトトロ」の舞台について、所沢の「狭山丘陵」というのが一般的になっているようです。
 宮崎監督自身は、どうやら様々な場所をイメージしたようで、それが具体的にどこであるのかは、それほど問題とは考えていないようです。しかし、あの風景から類推できるものは確かにあります。
 舞台は昭和30年代の多分、中頃でしょうか、オート三輪で引っ越しをしてゆく風景からお話は始まります。
 一帯は田園風景、遠くに山が見えることもないことから、東京近郊であることは間違いないようです。昭和30年代の東京近郊には確かにこんな風景が広がっていました。所沢がその舞台とされるのもムベなるかな、といったところです。
 台詞として語られる具体的な地名に「松郷」という地名があります。
 行方不明になった妹・メイを心配したお姉ちゃんのサツキが、当てもなく妹探しに走ります。向こうからやってきた耕運機に乗った若いカップルに尋ねると、「どこからきたのか」と訊かれ、「松郷です」と答えるサツキ。
 所沢市松郷、確かに今もこの地名はあります。しかし、それは狭山丘陵ではなく、JR武蔵野線「東所沢駅」にほど近い場所。いまは近郊の住宅街となっています。
 作品中には、他にもいくつかのヒントが描かれています。例えば、お父さんはバスで大学に通勤しています。現在の松郷界隈、所沢駅に向かうバス経路があり、どうやらその道路は昔からのバス通りだったようです。また、当時はまだ地方のローカル線のようだった西武鉄道もあります。また、「猫バス」のおでこに表示されたバスの行き先に一瞬、「牛沼」という文字が写りますが、これも「松郷」の界隈に今もある地名です。
 場所はやや離れますが、八国山という場所もあります(映画でお母さんが入院していたのは確か「七国山病院」でしたね)。
 現在の所沢市松郷で「となりのトトロ」を感じさせる風景を探してみました。
 例えば下の写真はいかがでしょうか。
 松郷にある蕎麦の名店、その名も「松郷庵 甚五郎」の駐車場から撮影したものです。畑の中を送電塔が建ち並ぶ風景。あの猫バスがその上を駆け抜けた送電塔を思わせます。
 美しい夕焼けのある日には、そんな幻想も見られそうな、東京近郊の何気ない風景のご紹介です。
 「荷風!」次号「特集・都電、都バスを再発見する」4月26日発売です。ご期待ください。 Photo
                (「荷風!」編集長/壬生)

|

« 横道まわりみち ~第142回:富士塚を巡る(30) | トップページ | 横道まわりみち ~第143回:富士塚を巡る(31) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/148030/40879726

この記事へのトラックバック一覧です: 勝手に「トトロの里」を探す:

« 横道まわりみち ~第142回:富士塚を巡る(30) | トップページ | 横道まわりみち ~第143回:富士塚を巡る(31) »